https://style.nikkei.com/article/DGXMZO48750320Q9A820C1000000/?page=3
原田
少年雑誌なのに、主人公が活発で強い女の子(エマ)という点も、いかにも現代的です。
杉田
主人公の女の子は、本当に皆をぐいぐいと引っ張っていく、昔の概念で言えば男性的なタイプです。今の30代以上にとっては違和感を覚えるかもしれない設定ですが、子供たちや若者は、むしろこうしたリーダーシップのある女の子の方が受け入れやすいかもしれません。
そういう意味では、弱い男の子も出てくるし、逆に仲間を助けるために自分の髪をバッサリと切るような「男前」の女の子も登場します。マチズモ(男性優位主義)がないことは今の若者たちの特徴で、ユニセックスや性的少数者(LGBT)にも共感を示す世代。「男は男らしく」と思っている世代とは、全く異なる男女観だと思います。
米国ではハリウッド映画の『ワンダーウーマン』が大ヒットするなど、女性が前に出てくることはむしろ自然と捉えられてますし、日本の若者マーケティングを考える際も、ジェンダー観の変化は大切な要素かもしれません。