白銀は僕がこうなりたかったという自分の理想として描いている部分もあるので、好きですね。頭がよくてやるときはやるっていう。
──天才ですべてをそつなくこなすというわけではなく、どんなことに対しても全力で努力しているという部分に好感が持てます。
そうですね。やっぱりただただ天才というキャラだと理解できない部分もありますし。僕は自分が理解できないものは描きたくないんですよ。
ちょっとキャラクターの話とは変わっちゃうんですけど、モテモテでハーレムを築いているような作品があって、主人公が「じゃあみんなと結婚しよう」と言ったとして、ヒロインたちが「しょうがないわね」って結婚してくれるような展開は嫌なんですよ。
──少し突拍子のない展開かもしれませんね(笑)。
あくまで「かぐや様」では、情報として読者が現実の生活にフィードバックできるものを描ければと思っている部分があって。例えば「かぐや様」って心理学用語が出てきたりするじゃないですか。
──「バーナム効果」(誰もが当てはまるようなことを言われ、それが自分にだけ当てはまっていると勘違いしてしまう現象)などですね。
そういう概念を知れたり、劇中で紹介された人間の醜い感情について、明日似たようなシチュエーションに出くわしたとしたら、「『かぐや様』にもこういうシーンあったな」と思ってもらっても問題ないくらいのものは描いていきたいと思っています。
https://natalie.mu/comic/pp/kaguyasama/page/2
おまえはどうでもいい