概要
「なぜ―僕なんだ?」
「それはね、あなたがひとりぼっちだから」
不幸な交通事故により家族を失った青年・匂坂郁紀。
奇跡的に一命を取り止めた彼には、目に映るものすべてが形を変え、
醜く歪んでしまう不思議な後遺症だけが残った──
そんな郁紀の世界に突然現れたのは、うつくしい少女。
「沙耶」と名乗る彼女の存在は、郁紀の汚穢に塗れた日常を美しい色に染めていく。
彼にとって、それはただ一筋の光だった……。
発売から15年、今なお霞むことなく高い評価を受け続けてきた
虚淵玄(Nitroplus)原作の伝説的ゲーム作品『沙耶の唄』を、
ノベルゲーム界の先駆者・大槻涼樹×不変の担当イラストレーター・中央東口が甦らせた、
初のノベライズ作品!
という訳で15周年なのです。
— 大槻涼樹 (@suzuki_o) 2018年12月1日
そう。PC版より実に──
これまで格ゲー、あるいはケツアゴ(アメコミ)といった謎の展開をしてきた作品にもかかわらず、ここに来て──
何でお前が。関係ねぇだろ引っ込め……!
温かな声に迎えられながら──
15年目にして、初の──ノベライズ。12月15日『沙耶の唄』
ノベライズにあたっては
— 大槻涼樹 (@suzuki_o) 2018年12月1日
・既存のセリフは極力いじらない。
・全体として原作の魂の色(雰囲気)に違和感が生じないように。
という部分にウェイトをおいて作業しました。
時代は少しばかり今に寄せています。
地図がアプリ化していたり、電灯がLEDになったりする程度のモダニゼーションですけども。
ただし、原作PC版は3分岐エンディング。
— 大槻涼樹 (@suzuki_o) 2018年12月1日
小説は──もちろん、ひとつに収束せざるを得ず。
基本、原作厨(改変とか極力したくない)の大槻ではあるのですが、
元よりエンディング回収を前提として情報が分散している計算された作品なので、ここはいくしかない。
結果、いずれとも異なる結末に……!
早くからあがった疑問【何故──今なのか】に関してはつまり、
— 大槻涼樹 (@suzuki_o) 2018年12月1日
【15周年だから】となるのですがでは何故【大槻なのか】というと──
【来春、大槻著で続編小説が出るから】
であります。
過去、別方面で流れた企画で最悪、同人で出そうかと思っていたところを星海社さんが拾ってくださった的な……!
なにせ名作の呼び声高い作品ですから勿論、この手のお話とてはじめてではないのですよな。
— 大槻涼樹 (@suzuki_o) 2018年12月1日
紆余曲折あって流れた続編企画がありまして。
いつか書きたいとずっと思ってましてね。
最悪、同人で書いてやろう。
その前に一回だけアプローチしてみようと思ったら──通っちゃった。
懐の深い話やで……。