鳥山明先生の出世作にして大ヒット作の『Dr.スランプ』は、マンガとアニメでそれぞれ意外な最終回を迎えています。
先に最終回を迎えた原作マンガでは、直前まで「第2回ペンギングランプリ」が開催されていました。ペンギン村の村長の座を賭けたレースでは見事にアラレちゃんが優勝し、新村長に就任します。レース終了後には鳥山明先生自ら「次回はいよいよ最終回です」「あきっぽいわたくしがよく5年ちかくもおんなじマンガをかいてきたとじぶんで感心しております」と読者に伝えていました。
最終回「最終回用メカ大発明!」は千兵衛がずっと最終回のために計画してきたロケットをお披露目するところから始まります。アラレが村長になったことには誰も触れません。千兵衛はペンギン村の人たちの前でロケットを発射しますが、仰々しいわりには小さなロボットが「おしまい」という旗を出すだけの仕掛けでした。
千兵衛が村人に袋叩きにされる横で、「わしは5年もいったいなにをかいてきたんだろう……!!」と頭を抱えたガスマスク姿の鳥山先生は、アラレに「なんとか最後だけでももりあげてくれ!!」と懇願します。
アラレとガッちゃんは、ページいっぱいを埋め尽くしたペンギン村の人たちと一緒に「バイちゃ!!」と叫び、最後に「またおもしろいのがかけたらジャンプでぜひお会いしたいとおもっとります……ではサイナラ!!」とメッセージが出て完結しました。徹頭徹尾メタフィクショナルな最終回だったといえるでしょう。
このシーンはなんとなく覚えてる
むしろ最初と地球割ったとことこれくらいしか覚えてない