(中略)
ーーヒット作が生まれることによって、サンデー全体の雰囲気が変わったりするものですか?
大嶋:『フリーレン』というアニメ化された大ヒット作が生まれても、編集部が浮かれるようなことはまったくなかったですね。これに続く作品を作るんだ、と、全体としてはより新人作家さんの発掘や打合せに熱が入ったと感じています。これからも有限な書店面積や漫画ファンの取り合いは続いていくので。日本中の新人作家さんが「これからはジャンプじゃなくてサンデーに持ち込みをしよう」と思ってもらえる日まで我々のスタンスは変わらないと思います。
ーーここまでお話を伺っていて、ジャンプを強く意識されているのだなと思いました。
大嶋:そうですね。少なくとも私は「ジャンプ」に勝ちたいとめちゃくちゃ思っています(笑)。コロコロ出身で勝負事が好きなのもありますが「どうやってその差を詰めるのか」「サンデーが勝負できるポイントはどこなのか」というのは常に考えながら戦略を練っています。
ーー具体的には、どんなことを考えているのでしょうか?
大嶋:まず、誌面上で目新しく映る、驚きのある作品を、若い編集者と作家さんが送り出せるのが最重要ポイントです。そしてその際に、読者層を狭めない上質さと、品質の高さがブランドカラーとしてあること。また長期連載作品や、大御所漫画家さんの存在はサンデーの強みだと思っています。大好きなこの作品、この作家さんと一緒に雑誌に載りたいんだと、これから漫画を描く皆さんに思ってもらいたいです。一方で、若手の編集者たちには「サンデーうぇぶり」などで作家さんと一緒に連載を立ち上げる、企画を考えるという経験をたくさん積んでほしいと思っています。
薄すぎてビックリするよな
同じ日に発売のマガジンと並べたら半分くらいの厚さの時あったり