代表作『代紋TAKE2』をはじめ、極道や反社な物語を硬派に描くベテラン漫画家・渡辺潤さん。現在51歳の失礼ながら立派な「オッさん」作家が、Twitterで熱心に美少女キャラを模写して「萌え」を研究している。萌えの感覚を理解しようとするひたむきな姿勢と、ベテランらしい的確なキャラ分析。さらには自身の過去作の“公開振り返り”をしたり、コロナ禍での漫画家の働き方について考えを述べたりと、ものづくりを極める姿勢がうかがえる発言の数々に、フォロワーは増加中だ。
■苦手だった美少女作品、『けいおん!』で気づいた「萌え」の気持ち
――手書きの「萌え研究」が話題です。最近は『鬼滅の刃』のヒロイン・竈門禰豆子の分析など大反響でした。
【渡辺さん】まず言っとかないと…ですが、『鬼滅の刃』は単行本が入手できずに、アニメを観ただけの“にわか”です。その“にわか”が模写しただけの感想なんです。
――描いてみていかがでしたか。
【渡辺さん】禰豆子はいわゆる美人さんです。美人は、絵に起こす側からすると、特徴がなく似せづらいんですよ。ですが、設定・衣装・小物により、キャラがハッキリしている。つまり、多少違う顔でも禰豆子になっちゃう(笑) コレって凄いことで、作りたくともなかなか出来るものではありません。
――わかりやすいキャラだからこそ、難しいんですね。
【渡辺さん】そして、彼女の存在が主人公の原動力となり、物語の芯になっているんですね。複雑になりがちな長編作品を引っ張る上でも、完璧なキャラと言っても良いんじゃないでしょうか! 嫉妬を通り越し、ただただ感服するばかりです。近いうちに全巻そろえます(笑)
――もともと“萌え系”作品は苦手だったとか…。
【渡辺さん】石頭というか、古い感性のタイプだったんでしょうね。髪の色が青だのピンクだの…もう本当に理解不能だったんですよ。それが『けいおん!』を観て、僕が元バンドマンだったこともあってすっかりハマっちゃってました! そして気づいたのです。「仔犬のようにじゃれ合うこの娘たちは、いつまでも観ていられる。はっ! そうか…これが萌えか!!」って(笑) 女の子たちはスタイルがいい必要もないし、描き方次第で魅力的になる、そういう表現もできるんだと思いました。それから、自分の作品でも女の子キャラを楽しく描けるようになりましたね。
※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。
https://www.oricon.co.jp/special/54912/
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