例えば、ナウシカは女性でありながら、ジルの後継ぎとして戦場に出征させられることになります。また、ときに男性のような言葉遣いをしたり、敵からの攻撃を止めるために人質を取ったりするなど、「心優しい少女」として描かれていた映画版よりも、勇ましく好戦的な人物でした。
一方、映画版でナウシカたちの住む「風の谷」を侵略した「トルメキア軍」の将軍として登場するクシャナは、原作で生い立ちが深掘りされます。実は彼女は「トルメキア」の「皇女」であり、先王の血を引く唯一の存在でした。このことから、実の父で現トルメキア王の「ヴ王」にうとまれていたのです。
ヴ王はクシャナを邪魔者扱いし、彼女が少女の頃に「心を狂わせる」毒を飲ませようとします。その際に、クシャナをかばった王妃(クシャナの母)が代わりに毒を飲み、母は廃人状態になってしまいました。そのような悲しい過去のためか、原作のクシャナは多くの部下に慕われる、心優しき武将として描かれています。
王蟲じゃないけど腐海の蟲に包囲されて
部下をかばいながら自らの死を覚悟して
ランランララランランランするシーンならあった